「山下洋輔 風雲ジャズ帖」 平凡社ライブラリー [読書]
この本も前回の「高橋悠治 コレクション1970年代」 平凡社ライブラリーと
時代が重なります。
今回はJazzです。
Jazz(ジャンル分けって一見便利な様で、ちょっと中に入ろうとすると邪魔)
といっても彼はちょっと変わっていますが・・・。
今回、演奏はさて置き、本の話。
真面目そうに書かれたことが結構いい加減で、いい加減に書かれたことが
結構真面目という面白い本です。
第一章が「ブルー・ノート研究」です。
和声、旋律を学術的に述べていますが、実はいい加減です。
昔、L・バーンスタインはスワヒリの部族は1/4音(クォータートーン)を歌える
と言ってブルー・ノートの説明をしていましたが、私はこれも違うと思います。
旋律、和声を平均律で機能的に解釈しようとするから間違えるので、
唄の初めに平均律なんか有る訳ないと思います。
民謡や演歌のこぶしと似たようなものと考えた方が良いのでは・・・。
そう、話は逸れますが、外れた音程やリズムって結構味が有って
心に染みる場合が有りますよね・・・・?
学生の頃、トラ(臨時雇い)で埼玉県春日部のキャバレーで
村田英雄の伴奏をしたことが有ります。
音程、リズム、テンポ本当にがたがたに崩してくれます(ギャラはとても良かった)。
始めはこれでもプロかと吃驚しましたが、彼のは歌ではなく語りなのだと
気付いたら、その世界に入れました(良かった)。
話を戻して、本の後の章は、いい加減に書かれたことが結構真面目、
という中身の濃い(?)本です。
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